発電量はミニッツ級の3倍、最新鋭空母ジェラルド・R・フォード就役

今月22日、バージニア州のノーフォーク軍港で開催された就役式を終えたのはアメリカ海軍の最新鋭空母ジェラルド・R・フォード級航空母艦 一番艦『ジェラルド・R・フォード』です。これにより正式に海軍に引き渡され運用が始まるのですが、具体的にどのような性能があるのか見ていこうと思います。

▼就任式の様子

現在アメリカや日本の横須賀基地などに配備されているのはニミッツ級航空母艦です。合計10隻配備されているのですが、建設された時期によりニミッツ級、セオドア・ルーズベルト級、ロナルド・レーガン級の3つの型が存在しているもののベースとなったミニッツ級は1960年代後半に建造されており、一番艦ミニッツが就役したのは1975年となっています。
これ以降、新たな設計による空母は建造されることはなかったのですが実に42年という期間を経て新たに設計されたジェラルド・R・フォード級は今後何十年も第一線級で活躍できる最新の仕様が施されています。

電磁式カタパルト

同空母最大の特徴といえば間違いなく電磁式カタパルトを搭載したことです。カタパルトは艦載機を運用する最も重要なシステムになるのですが、第二次世界大戦後から現代までミニッツ級も含め蒸気式カタパルトが採用されていました。変更した理由については蒸気式に比べメンテナンスが容易なことや射出時の細かな出力調整が可能なことなど幾つか理由が挙げられます。ただ、米海軍ではこの調整がかなり難しかったなどとして結果として開発が遅れ3年あまり就役が遅れてしまう結果の1つになりました。

▼ジェラルド・R・フォードから重りを載せた車両を射出する映像。最高速度は257km/hを記録。

発電量はミニッツ級の3倍

ジェラルド・R・フォードはミニッツ級と同じように原子力空母です。もちろん、搭載されている原子炉も最新の物となっており『A1B』という加圧水型原子炉を採用することで4基の蒸気タービンを稼働し19.2万kwの電力を生産することができます。これはミニッツ級の6.4万kwのおよそ3倍となっています。大量の電力により電磁式カタパルトの稼働に必要な電力をまかなっています。
A1B原子炉は設計上50年間燃料交換が必要なく(ミニッツ級は25年)、同艦の退役まで運用し続けることが可能です。また旧式に比べ原子炉の操作要員を少なくすることができるなど運用面のでコスト削減も実現しています。

艦載機は75機、射出回数は160回

東京タワーと同じ全長333mの船体には75機の艦載機を搭載可能でミニッツ級よりも5機多くなっています。電磁式カタパルトと新型原子炉から造られる大量の電力により艦載機を発艦できる回数が1日あたり160回となり、ミニッツ級の120回よりも多くなることで空母としての潜在的な戦力を大幅に拡大させています。

乗員の大幅な削減

空母1隻にどれだけの乗員が搭乗しているのかご存じの方はそう多くはないと思うのですが、旧ミニッツ級では5,680人が搭乗しています。これは日本が配備した最大のいずも型護衛艦の470人あまりの12倍以上という数です。
一方ジェラルド・R・フォード級ではミニッツ級に比べ4,660人と1,000人あまり削減されています。具体的な内訳については航空要員は2,480人とほぼ同じ数となっているものの操艦人員が3,200人から2,180人と最新鋭の機器を運用することで削減が可能となりました。

ジェラルド・R・フォード級は3隻建造予定

この最新鋭の空母は就役した一番艦ジェラルド・R・フォード、現在建造されている二番艦ジョン・F・ケネディ、来年竣工開始のエンタープライズの3隻を就役予定です。この3隻の開発・建造費用は合計で430億ドル、日本円で約4兆7760億円とされています。








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